諸行無常

始まりがあれば終わりがあり、出会いがあれば別れがあるのが世の必定、人と人との繋がりなんていつかは切れるものだと思いつつ、プチプチプチプチ切ってきた、あるいは切れるのを傍観してきた人生だったので、なんかどんどん繋がりが減っている気がするけれどまぁいいかで済ませてしまう今日この頃。
すんごい軽いノリでただ一人残った妹に絶縁状を送ってみたものの、これで良かったのかなぁ…と、お返事が来るまでしみじみ振り返ってる。
まぁ、なくなったものは戻らないし、仕方ないと諦めるのは慣れてるけど。
そして今切らなくてもいつかは切れるものだという確信もあるけど。
だって、どんなものでもいつかは終わるもんね。
まぁ中にはどうやっても切れなさそうな繋がりというのもあって、もうそれはそれでいいかと思ってるんだけど、それもきっと終わらないことなんてないと思う。
私の目に未来は絶望ばかりしか映らないし、いつかは死ぬものだという気持ちは消えないし、もう全部は始まっていて、あとは終わるだけだと思ってる。
「これから」なんて、希望はない。
終わる。
全部終わる。
終わりしか見えない。
もっと未来を前向きに見据えるように色んな人に言われるけど、そもそもどうやったら前向きな未来が見えるのかが分からないのでどうしようもない。
そしてそれをもう私も諦めているから、尚更どうしようもない。
だから、「いつか」切れる縁を「今」切ったからと言って、大したことじゃないと言うか、「まぁいっかー仕方ないかー」って思うけど、そう思う私をどうかと思う自分も少しはいるわけで。
だって全部「仕方ないかー」って言って手放したら、後はもう死ぬだけだしねぇ。
いや、まぁ、どっちにしろいつかは全部手放して後はもう死ぬだけなんだけど。
なーんか、思ったより全然人生が長引いているので、なんだろう、カードゲームで例えるならば、ゲームの流れが読めなくてこのカード今出しちゃって良かったのかなーと思うような、そんな気持ち。
まぁ、そんな気持ちになりながらも、人生は取捨選択の連続ですよね。
まぁいいや。
どう転んでも仕方ないというか、なるようになれ。
だって、どんなに負けしか見えないゲームでも、適当にサイコロ振ってたら、いつかはすんごい当たり目が連続で来るかもしれないしね。
そしたら勝ちが見えてくるかもしんないし。
結局負けたって、それは予測の範囲内の当然の出来事だし。
ていうかすんごい当たり目が連続で出るわけ無いじゃんっていう。
しかも私だし。
と、このように、常にネガティブな未来予想で頑なに自己防衛をしてきた私なので、ポジティブな人の脳内がどうなっているのか本気で疑問です。
なんなの?自分が死ぬこととか考えないの?
考えてなくてもいつかは死ぬんですよ?
未来に幸せが待ち受けているとは限らないんですよ?
なんか、凄い頑なに恋愛を勧めてくる人に、「どうして別れることばかり考えるの?」って聞かれたことがあるんだけど、逆にどうして別れることを考えないのか知りたい。
だって恋愛っていつか冷めるもんなんじゃないの?
始まったものは終るものなんですよ。
終らないのはお話の中の世界の出来事だけじゃないの?
どうしてそうじゃないと思うの?
薔薇色の未来を空想して、そうじゃなかった時に、どうするの?
現実には薔薇色の未来なんてないのに。
考えるだけで怖いわー。
それとも、そういう人の所には人生当たり目しか出ないようになってんのかな。
なんか、私は、割と、「自分の考える最悪の事態」のいくつかがこれまで現実に身に降りかかってきた人間なので、それでもって「自分の考える奇跡的な事態」というのは一度も起こったことはないので、うん、もうマイナス予測しか立てられなくても仕方ないよね。
夜道歩いてるといつも「背後からグサッと刺されたり、あんな事件やこんな事件みたいなことに巻き込まれたりするんだろうなー」と考える。
そして「正面から来られても足遅いし逃げようがないから、そういういざって時は出来るだけ苦しまないように死ねたらいいなー」とも思ってる。
そんな未来は、宝くじが当選するより現実的だと思ってる。
まぁ、そんなもんだろ。
じゃあ、仕方ないか。
うん、仕方ない。
なるようになればいいさ。
だってどうでもいいもの。
いつか全部終わるんだから。
多分、それが、この現実で生きていくための私の最後の希望なのかもしれない。
虚しいけど。
それでも、私は、私なりに、これまでを幸せだと思ったし、もう十分だとも思う。
だから、少しくらい虚しくても、不幸だとは思わない。
そうやって、終わりを見ながら、今日も、多分明日も、生き続けるのです。
いつか全部終わるまで。