クレイジーに富士登山

ロッキンの翌日、疲れから泥のように眠り起きたら夜。
遅刻です。寝坊です。
慌てて集合場所に行ったら、何故かそこには二人しか集まっていないという事実。
あれ?
まぁ細かいことははぶくけど、要するに遅刻とか遅刻とかキャンセルとかそういう感じ。
集合時間に全員集まれないのはいつものことですがね!
自分が一番最後じゃなくて良かった。
ともかくも遅れに遅れたけど富士登山に向けて出発ですよ。
これまで登山経験なんかほとんどないに等しい上に、普段から運動不足で筋肉がほとんどない私にとっては、最大級の難関です。
しかし登りたい!
ついでに言えば、前日のロッキンの興奮から何故か自分にはやれるという、根拠のない確信とか自信とかそういうもので満ち満ちていたので、登る前のテンションは上がる一方。
富士五合目に着いたときには辺りはもう真っ暗。他の登山客も見当たらない。
まぁ、2時とかだったしな。
かつて2度ほど富士登山を経験した尾骶骨骨折中のT井氏によれば、「俺はこのルートを2時間半で登ったことがあるから大丈夫」とのことで、富士吉田口に。
2時間半で登らなきゃ御来光が拝めないという途方もない事実に負けず、登山開始。
最初はわりかし元気に登る私も、上がるに連れて息も絶え絶えに。
つかな、丁度、家を出るときに生理来てたんだよ!
一日目なんだよ!すでに生理痛とそれに付随する頭痛貧血でふらふらなんだよ!
しかしそんな弱音を吐けるはずもなく、とりあえずいろんな人に励まされながら頑張りました。
ちなみにメンバーは男4人女3人だったんだけど、やっぱ女の子はみんな登るの大変そうでした。
うん、男だらけの中に私一人じゃなくてホント良かった。絶対置いてかれるもん。
他の子も大変そうだなーと思いつつも、自分もやっぱり大変な状態だったので励ましてあげることもできず、とりあえずひたすら登ることだけに集中してました。
何度「もう無理だからリタイアしたい」と口にしようと思ったことか。
その度に、次の休憩所までって思ってまた登ってました。
「死ぬかもしれん」と口癖のように言ってた。
というか、もう言葉がほとんどでなくてそれしか言ってなかった気もする。
生理痛があまりに酷いので、4時間おきくらいに休憩所でバファリンプラスを飲みました。
腹に水分くらいしか入ってない状態なのでちょっと気持ち悪くなったけど無視しました。
薬は用法・用量を守って正しく飲みましょう。
でもこんな非常事態なんだから仕方ないよね。
麓のコンビニで買った携帯酸素をフル活用しつつ、それでも酸欠で死ぬかと思った。
うっかり息を止めたら死ぬ、とか思ったけど、別に富士山じゃなくても息を止めたらそりゃ死ぬだろ、と今思い返してみれば思いました。
ちなみに同行したM月氏が高山病で死にそうになってたけど、やっぱり他人を気遣う余裕のなかった私は無視しました。
私はというと、色んな人に励まされつつ、息も絶え絶えで死にそうになりつつ、これまでの死にそうにつらかった出来事を走馬灯のように思い出してました。
ODしてトイレで胃液まで吐きまくって迎えた朝とか、生理痛で倒れて悶え苦しんだ夜とか、謎の腹痛に悩まされ続けた高校時代とか、麻酔なしで腕の縫合とか、胃カメラとか、なんかそういう諸々の記憶を思い起こしてみると、意外とこんなの大したことないんじゃね?と思えてきて、頑張って歩けました。
だってまだ、歩けるし。倒れてないし。一人じゃないし。
そうこうしているうちに日の出。
残念ながら頂上とか遥かに遠く、7合目だか8合目だかそのあたりで見ました。

それでもやっぱり日の出は綺麗で、景色も綺麗で、ちょっと感動した。
雲が足の下にあるっていう感覚とか、目の前が空だけの状態とか、そういうのを味わったのは高校時代飛行機に乗った時以来だったので、ホント感動。
写真じゃ収められないくらい360度雄大な景色でした。
そんな諸々に励まされつつ、さらに登山。
途中であまりの私の死にそうっぷりに見かねた友達が、自分が買った杖をくれたりしました。
杖にすがりつくように登って無事山頂到達。

私はやったよ!
他のみんなも、なんとかかんとか登れてました。
みんなやったよ!
山頂でちょっと休憩して、トイレが有料なことに驚いたり、田舎の祖父母にお守り買ったり、火口を見たりしてました。

んで下山。
今度は砂走が楽だろうということで御殿場口から降りることに。
行きよりもかなり足取りが軽やかなメンバー。
途中、空腹のあまりおしるこを食べる私。
そんな感じで、のどかに下山。
しかし試練はその先の砂走にあった…!
砂走、文字通り砂だらけの坂道で、走って降りられるとこなんだけど、最初こそ「わーらくちんだー」とか言って駆け下りたりしていたものの、どこまで行っても砂、砂、砂…。
一体どこまで続くのこの砂!?
しかももう日が大分高くまで上がってて暑いんですけど!遮るものが何もないんですけど!
そんな状態でヘタれつつ、豪快に転んで砂まみれになったりしつつ、なんとかかんとか5合目まで降りることに成功。
下の休憩所で手洗いの水でさえ有料なことに驚きつつ、砂まみれのまま休憩。
先に違うルートで下山した男3人組が車で迎えに来てくれる手はずになっていたので、そのまま待つことに。
んでその後はその日の宿の、河口湖のほとりの貸し別荘へ。
靴と靴下を脱いだときの足の黒さにみんな驚きつつ、自分たちの砂まみれっぷりにうんざりしつつ、とりあえずくつろいだりシャワー浴びたり。
そうこうしているうちに買出し組が買出しを終えて帰ってきたので、バーベキューの準備へ。
ちなみに私はやっぱり生理痛で死にそうになってたので、準備もしないで適当にくつろいでました。
物凄い勢いでバファリンプラスがフル活用されてました。
コレ、一応、一日4錠までなんだよね。
ちなみに旅行中に、友達に4錠あげたことを差し引いても、きっちり12錠なくなってました。
半分以上富士登山の最中に飲みました。
飲みすぎ。
ともかくもバーベキューを楽しみつつ、序盤は腹痛と吐き気であんま食欲なかった私も、時間が経つにつれて段々元気になってきたのでもりもり食べる食べる。
やっぱ運動の後の呑みは楽しいね!
ちょっと運動激しすぎた気もするけどね!
翌日、激しい筋肉痛に苛まれつつ、白糸の滝とかリニア実験センターとかそういうところをぶらぶら寄り道しながら帰りました。
帰りの首都高で、何故か脇のエスケープスペース?みたいなとこで立ちションをしている人を見かけたところからウンコの話になったり、そんな話の最中にタイミングよく「脱臭装置」と書かれた謎のバンが通過したり、そのバンを激しく追いかけたりして楽しくドライブ。
ありゃヤバかった。
んで帰ってきてからさらに飲み会ですよ。
登山メンバーのほとんどと、あと適当にいろんな人が集まって飲みました。
富士登山の話に華を咲かせつつ、飲むわ飲むわ。
ちなみに私はオレンジジュースでしたけどね。
飲み会の最中、女の子はみんな彼氏が出来て付き合いが悪くなったとか、そういう感じの話になって、何故か突然うしむんに電話する流れへ。
おばあちゃんちにいるのに夜中にイタ電かけてごめん、うしむん。
でも楽しかったw
そうこうしているうちに解散。
なんだかな、楽しいことはもっとたくさんあったんだけど、全部書くことはできないし、きっと私が書いてもそんなに面白くならないから書かないでおくことにする。
ともかくも楽しかった。
富士山を制覇した私をみんな褒め称えると良いよ(笑)


んでもって今日の2時か3時くらいに帰宅して寝たわけですが、やっぱり今日も筋肉痛が酷いので昼に起きてシャワー浴びて洗濯して、後はずっと寝てました。
気付いたら夜になってて、何故かかてきょバイト先の子からメールが。
「今日、確か7時からだったと思うんですが…」
!!!!Σ(゚Д゚;
かてきょのバイトのことをすっかり忘れてました。
ちなみに相変わらず筋肉痛で動けない上になんか頭も痛かったので休ませてもらいました。
駄目な先生でホント申し訳ない。
そういやさらに関係ない話ですが、富士山に登って筋肉痛の他にもう一つ問題症状が。
あのな、日焼けが酷い。
そもそも夜に登って、頂上で朝日を見て、朝のうちに下山する予定だったので、あんまり日焼け対策してなかったのね。
そしたら顔と手がもう真っ赤にやけちゃって。
んで昨日から顔がヒリヒリしてたんだけど、今日見たらなんか水ぶくれみたくなってた。
顔なのに!!(T-T)
しばらくちょっと人様には見せられない顔になってるかと思いますがご了承ください。
てなわけで後日談終了。


でもとにかくホント、色々あったけど無事にみんな登れてよかった。
あのね、富士山に登れたことは、嬉しかったし景色綺麗だったし良い経験になったと思うけど、きっと他のみんながいなきゃこんなに嬉しくも楽しくもなかったと思う。
友達と一緒に、こういうアホなノリで遊べることって、ホント貴重だと思った。
富士山に登れた。
それは私が確かに頑張ったからだけども、他のみんながいなきゃこんなに頑張れなかった。
今回の富士登山で、私は景色よりもみんなで登れたことのほうが大事な記憶になると思った。
ありがとね。