ぬーん

夕方うたた寝してたら嫌な夢見た。
なんか友達と旅行に行ったら両親が何故かついてきて、もう目障りで目障りでしょうがなくて、とうとう私はうざいから消えてって言って母親に向かってキレるんだ。
そしたらあのババア自分は親だから心配なのよだのなんだの綺麗事抜かしやがるから、その偽善者面はいでやると思って、これまた何故か近くに転がってたボロボロの角材で母親を思いっきり殴ってやるの。
それでもまだ「これであなたに私の気持ちが伝わるならちっとも構わない」とかふざけたことぬかすから、血が出るまで私は母親を殴り続けるのね。
でもちっとも気は晴れなくて、ずっとあの女も同じようなこと言い続けてるし、それがうざくてしょうがなくて。
で、とうとうしびれをきらした私はあの女の頭をガッとこう、角材で殴りつけるところで目が覚めた。
なんて嫌な夢。
血まみれの母親に可哀相とか痛そうとかそういう感情が出てこないのは人間としてどうなんだろう。
私は多分あの人が死んでも悲しい気持ちにならないんじゃないだろうか。
私があの人に望んでるのは、今更あなたが好きだとかそういう生ぬるい偽善的な言葉じゃなくて、許してくださいごめんなさいって地べた這いずって情けない格好で許しを求める姿か、それともやっぱりあんたなんてなんとも思っちゃいないって言って自己保身にはしる卑怯な姿か、そのどちらかしかないんだ。
私に、あの人を許す許さないかの権利があるかどうかなんてわからない。
けど、確かに言えることは、私は多分一生、あの人の偽善的な言葉を信じることはできない。
だって、いまさら、だよ。
あれだけ私を否定しておいて、あんたのせいで私が不幸になるんだとかいらないとか欠陥品だとか散々言っておいて、いまさら「あなたは大切な私の娘よ」って、そんな言葉信じられると思う?
昔のことは全部なかったことにして、今からちゃんとした「母娘」やることなんて、私にはできない。
許せないんだ。
例えあの人が何を言って、何をしようとも。
昔みたいに、ただ純粋にあの人が私を見てくれることを望むことができない。
そんな望みは、とうにかなわないものと思って捨ててしまったから。
あとに残ったのは、憎しみと嫌悪だけ。
あの人を否定することで、私は自分を保つことができる。
あの人を肯定することは、自分を否定することに思えて。
だから、あの人の優しい言葉は、何一つ信じない。
私を傷つける言葉だけが本当であればいい。
だけどそんな風に考える自分がどうしようもなく駄目な人間に思えて、つらい。
どうしたらいいんだろう。
どうしたら、あの人と、普通の親子みたいに笑いあえるんだろう。
それを、ほんの少しも、望んでないわけじゃない。
ただ、もう、信じることができないだけ。
あの人を絶対に信じたくないんだ。
あー、なんか、ダメダメだね。
いま私にできることは、一度距離をおいてみることぐらいしかないのかなぁ。
それも今すぐどうこうできるものじゃないからつらいよね。
うん、でも、頑張るべ。
いつまでも嫌なこと考えてひきずってるようじゃもっと駄目だろうしね。
私にはちゃんと、心からとまではいかなくても、信じられる人が他にいるんだから。
その人たちのために、私はまず笑ってなきゃね。
うん、頑張る。