盗み聞き
とりあえずまずは紹介をば。
けいさんには妹が二人ほどいます。
まぁ、面倒なので妹Ａと妹Ｂで。
■妹Ａ
現在短大一年。将来はフランス菓子の店を持ちたいらしい。調理師免許保持。
飲食店のバイト（調理系）を二件掛け持ちしており、帰りはいつも遅い。月収十万。
外見はやっぱり太め。つり目の悪人顔。現在は茶髪にパーマ頭。
性格はずぼらで短気。気分によってかなり態度が変わる。キレると狂人のようになる。友達は少ない。
物心ついたときから私とは犬猿の仲。昔は物凄かったが、最近はお互い人間が丸くなった為そんなでもない。でも嫌い合っている。
備考：低血圧で朝に弱い。小さい頃はかなり病弱だったが今ではその面影は全くない。ハッキリ言って私以上にろくでもない過去をしょってる気がするんだが、ここまでまともに育ったのはある意味奇跡かもしれない。でも奇人。
■妹Ｂ
現在高校二年。どうしようもなく馬鹿なので将来について家族中に心配されている。
バトン部所属。体力くらいしか取り柄のないため、日々部活に精を出している。
外見は普通。というかあんま私とかわらん。筋肉がある分私より細く見える。姉妹の中では一番女らしい外見。
性格は馬鹿で短気。高校に入ってからやけにテンションが低くなってまるで人が変わったかのよう。姉二人とは違ってかなり社交性があり、交友関係は広い。って言うか無駄に携帯のメモリーが多いタイプ。
昔は仲の良い姉妹だったが、結局のところ私的に彼女の性格がどうしても好きになれなかった為に現在は非常に微妙な関係。最近になって私と母の仲に一気に亀裂が入ったのを見て取り、極端に距離を置くようになった。母の金魚のフン的存在。
備考：昔と今とでは全く性格が変わってしまったのが彼女。小さい頃はマジでこの子が世界で一番可愛いと思ってた。しかしこのどうしようもない家族の中に生まれたからにはまともに育つ筈もなく、いつのまにやら現在の状態に。家と外とではおそらく全く違った顔をしている。
そんな妹二人のある日の会話。
（状況）
妹Ａが十一時過ぎにバイトから帰宅。自室に直行。
妹Ａの自室の隣室では、妹Ｂが修学旅行に向けての準備をしていた。
ちなみに我が家の二階には娘三人の部屋しかなく、私の部屋は妹Ｂの隣である。
妹Ａ「ただいまー。（と部屋に入る）うわ、ちょっと何コレ！？」
妹Ｂ「……。」
妹Ａ「（妹Ｂの部屋に乱入）ちょっと！何で私の部屋が片づいてるわけ！？（怒）」
妹Ｂ「お母さんが片づけたんだよ。なんか探し物してたみたい」
妹Ａ「マジで！？はー、信じらんない。よくこれだけ片づけたねー」
妹Ｂ「なんか一日かかったって言ってたよ」
妹Ａ「あー、それで今覗いたら下で爆睡してたのか。そりゃ無理もないわ」
妹Ｂ「部屋汚すぎなんだよ」
妹Ａ「私にはあれで丁度良いの」
妹Ｂ「あっそ」
妹Ａ「ねぇ、ところでさあ、もうすぐアンタ修学旅行行くじゃない？」
妹Ｂ「それが何」
妹Ａ「その間さぁ、私に家の鍵貸してくんない？？」
妹Ｂ「駄目」
（補足説明：我が家は一人ずつ家の鍵を持たされていますが、妹Ａはうっかりその鍵をなくしてしまって今は持っていません。彼女は毎日バイトで十二時過ぎに帰って来たりなど、日々の行いが悪いので親も新しい合い鍵を頑として渡そうとはせず、今に至ります）
妹Ａ「別にアンタ旅行に行くんだから家の鍵必要ないじゃん？」
妹Ｂ「だってＡちゃん返してくんないじゃん」
妹Ａ「違うって。ただ合い鍵作ろうと思って。ほらぁ、私もないと困るからさぁ」
妹Ｂ「駄目」
妹Ａ「なんでよー、いいじゃん」
妹Ｂ「お母さんにＡちゃんに鍵貸しちゃ駄目って言われてるから」
妹Ａ「アンタが黙ってればばれやしないでしょ」
妹Ｂ「とにかく駄目なもんは駄目なの。出てってよ」
妹Ａ「なによー、ったく」
個人的にこの会話がかみ合ってるんだかなんなんだかよく分からない加減がちょっと笑えたんですが。
ちなみにこの一日がかりの掃除、私はこの日ほとんど家にいたのでどのくらい凄い状況だったのかを見てました。
洗濯物は二カゴ分捻出され、飲みかけ含むペットボトルで流しが溢れ返り、白みがかったグラスが発見され、掃除機の音は一日中鳴り響いていました。
うん、なんか凄かった。
まぁ日頃から誰も彼女の部屋には近寄ろうとはしないくらいヤバイ状態なんですけどね。
それとは別の意味で凄かった。
もひとつちなみに、私は妹Ａに鍵を貸すなとは父にも母にも一言も言われてないのですが、やっぱりどうあっても妹Ａは私のところにだけは借りに来ないってことを二人とも分かってるんだなぁと思ってちょっと親として見直しました。
単に私に話しかけづらいだけだったのかもですが。
何しろ家族の中で私は気が付いたら家に居る、という状態のレアキャラなもので。
まぁ、もし借りに来たら千円で貸してあげる気は満々なんですが、やっぱ来ないのかなぁ。
そんな我が家。
ちなみに三姉妹です。設定だけはときめけそうですが、実態はろくでもないです。
そんな三姉妹。
このおかしな妹たちについてはまた何かあったら書くかも。
でも私が家に居る時間というのが絶対的に少ないのでなかなかネタは出ない……。
