かえりみち

いま東京行きの新幹線に乗っているところです。
あとは座っているだけであのカスカスした街に連れてってくれます。
大変便利でつまらない乗り物です。
今ちょっと心がささくれだっていて、何かにつけて難癖をつけたくてたまらないだけなので気にしないでください。
岡山から神戸くらいまでずっと、帰るのが悲しくて一人でうつむいて泣いてました。
かなり傍迷惑な変人だったかと思いますが、私は自分にとってどうでもいい他人は置物と同じくらいにしか思ってないので、まぁ誰がどう思おうと私にはどうでもいい話です。
愛媛はとっても良いとこでした。
あれ?てか愛媛に行くって書いたっけ?
まぁいいや。
とにかく、両親の実家である愛媛に行ってました。
愛媛は何にもないけど良いところです。
東京みたいに他人にイライラすることもなければ、賑やかでも決して煩わしいうるささじゃありません。
でもそれももうおしまい。
私のおうちは埼玉なので、あの物ばかりが溢れてカスカスした便利で退屈なイライラする街に帰らなければなりません。
東京なんてクソくらえだ。
私は、愛媛で、あの町で生まれて育ちたかった。
こんな隣人の顔も思い出せないような場所は嫌だ。
埼玉なんて嫌い。
東京はもっと嫌い。
あんなの人の住む場所なんかじゃない。
帰りたい。
でも私の帰る場所は、私の嫌いなあの場所しかないのに。
だから、悲しくて、泣いてた。
だって今更もう、どうにもならない。
ここで育った23年間は絶対にやり直せないし、たとえいま愛媛に移り住んだとしても、それは私の望んだものとは少し違う気がする。
満足のいかないことだらけの人生の中で、私は何一つ妥協できなくてまだどうにもならない後悔ばかりしてる。
だけど、本当はただ、夏休みが終わるのが嫌だと駄々をこねている子供と変わりないのかもしれない。


というわけで、ちょっと遅い五月病に入るので、みなさんしばらくさようなら。