終戦記念日に寄せて

62年前の今日、第二次世界大戦終結しました。
今日はきっと、世界の平和と安寧を祈るための日。
だけどこの世界の一体何%の人が、世界平和なんて途方もない絵空事を真剣に祈っているんだろう。
だってこの国では、世界が平和じゃなくたって、食べる物は腐って簡単に捨てられるほどあるし、水はプライスレスだし、お洒落だのレジャーだのにお金を湯水のように使ったってなお余ってる。
死んだとか、殺されたとか、殺したとか、全部テレビの中の出来事。
自分には関係ない。
だから簡単に死ねとか死ぬとか言えちゃうし、本当にそこにある「死」を知らない。
力ない祈りの言葉は神様もきっと聞き飽きたよ。
こんな世界の何処にも、たった一縷の希望すら見出せやしない。
だから私は祈ろう。
神様、どうかこの、愚かで醜い人間たちに、静かな終焉を。
二度とまた生まれ落ちないよう、箱舟にはどうか人間以外のすべてを乗せてあげてください。
人間という生き物に、どうか、恒久の「死」を。
世界平和よりよっぽど簡単そうでしょう?
だって放って置いても人類はいつか滅びるんだから。


だけどね、やっぱり私も人間だから。
いくらこの世界に絶望したって、本気で人類滅亡を祈ることなんて出来やしない。
私は生きたい、生きるしかないんだ、この世界で。
だから今日も、この真っ暗な世界で、ほんのちょっとでも心に届く希望の光を探して、ただ歩き続けるのです。
いつかきっと、平和を祈ることが出来るように。