ひとり

そういや今日は一日中家族の姿を見てません。
あ、いや、夕方に一度だけ母親の姿は見たけど。
なんか今も家の中誰もいないみたい。
どこ行ったかなんてさらさら興味もないんだけど、こんな時間までいないとなるとまるで一家総出で夜逃げでもしたみたいだね!
まぁどうでもいいけど。


つい先日、私に向かって「朝起こしてくれる人がいていいね」とか言って地雷を踏んだ友人がいましたが、ついそっけなく「誰に?」とか返しちゃって後で申し訳なかったですが、私にはそんな風に言える人が羨ましい。
きっと朝起こしてくれて、ご飯は三食きちんと用意してくれて、小さい頃は可愛く着飾ってくれて、病気になったら心配してくれて、そんな親が家に帰れば暖かく迎えてくれるんだろう。
私が欲しかったのは、そんな普通の暖かい家だった。
欲しかったのは、頭を撫でてくれて、抱きしめてくれて、愛してくれるパパとママだった。
そんなささやかな望みすら私には叶わなかったけれど。
望むことを諦めて、求める手を下ろしたのは私自身なのに、それでも私は私が諦めてしまったものを持っている人たちを羨ましがってる。嫉妬してる。
なんて醜いんだろう。
きっと私より報われない人は世界中にたくさんいて、もっとずっと悲しい思いをしてきた人もきっとたくさんいて、私は衣食住に不自由しないだけ幸せなんだと思う。
だけど私は今も世界中で一番不幸な顔して、たくさんの人たちを汚れた色眼鏡で見てるんだ。
こんな私を罵る権利がみんなにはあるのに、そうしてくれる人は少ない。
世界中が私を見捨てる日を待ってるんだ。
私はもう私を見捨ててしまったから。


むーん。弱ってんのかなぁ…。
あ、とりあえず誰か帰ってきたみたいです。
だからって何がどうってわけじゃないけど。
家族ってなんだろう。
血がつながってようが所詮他人だよね。
どうせ他人ならもっと居心地のいい他人と一緒に暮らせればいいのに。
どうしてたかが家族ってだけで一緒に暮らさなきゃならないんだろう。