解せぬ

生き物を育てることに何の喜びも見いだせない系女子けいちゃん。
育つなら勝手に育て。
いつか死ぬのは当たり前。
いつ死ぬかは運次第。一瞬後かもしれないし何十年先かもしれない。
なので生き物が死ぬことに何の感慨もないわけではないけど、太陽が昇って沈むのと何が違うのかよく分からない。
いや、太陽はかなり規則的という相違点を考慮すると天気のが近いか。
何故そんなに雨を嘆くのか。
何故晴れが当たり前に続くと思うのか。
雨が降ったら洗濯物が干せなくてちょっぴり残念、と割と同じ感覚に私の中では生き物の生死が分類されているという違和感に気付いた。
多分人が死んだらもっとなんか…普通の人はもっとなんかある気がする。
当たり前に「ああ今日は雨か」とか以外の何かが。
よく分からない。
分からないから異端なのか、中二病をこじらせてるのか自分でも分からん。
でも多分私は世界を救う存在とかじゃなくて下位種でいつか淘汰される存在だという認識があるから異端の方の気がする。
今更、理解なんてできないのだ。
でもそんな無神経な私はきっとあなたの目の前からいなくなるから安心したらいい。
目障りなのは今だけ。
解らなくて、存在して、ごめんね。
と、人の死を悲しむ身内の前で思う。
死んだからなんだというのか。
私にはよく解らんのだ。
いつか身近な人が死ねば分かると思っていたけど、解らなかったのだ。
だから多分、永遠に解らない。