誰か

「誰か」って書いてから思った。
「誰か」って、誰?
私は誰に助けを求めてるんだろう。
誰に何をしてもらえれば満足なんだろう。
目の前にするといつだって、誰に対しても強がりと見栄ばっかで弱い自分をひた隠しにしてきた。
そんな私が、今更誰に慰められたって、「もう大丈夫だから」とか言って平気な振りしてごまかすに決まってる。
誰かに助けを求めておきながら、本当は誰の助けも必要としてないのかもしれない。
私が望んでるのは、私が死ぬのを後押しするように、私を突き放してくれる言動だけなのかもしれない。
いつかの未来に、「死にたい」って気持ちから解放されて、幸せに笑ってる光景はあまりにも遠くて、まるで夢のようで。
手を伸ばせば消えてしまいそうだ。
だったら、手っ取り早く川にでも飛び込んだ方が楽でいいじゃないか。
だけど、遺された人の悲しみを考える。死なれた方の迷惑を考える。
もし世界に私一人だけだったなら、きっともっと簡単に死ねただろう。
でもそんな世界なんてあり得ない。
だからいつだって、私の心の大半を占めるのは、生まれてきたことへの後悔だけだ。
生まれてきてごめんなさい。
私に出会わなければ、あなたはきっともっと幸せだった。
ごめんなさい。
人の人生にリセットボタンがあるなら、きっと私は押したのに。
私がいない世界で、楽しそうに笑ってるあなたがそこにはきっといるはずなのに。
今更死んだっていなかったことには出来ない。
だけど、だからってこうして生き続けることが本当に正しいことなのか私にはわからないんだ。


そんな話を打ってる間にボロボロ泣いてたら、なんかお腹減ってきた。
だから人間って嫌だ。
もし生まれ変わりがあって、もう一度生まれなきゃならないなら、次は何も考えずにただ生きてただ死んでいく何かになりたい。
人間も他の何かから見たら泡みたいに生まれて死んでいくものなのかもしれないけど。
だけど百年は、私には長すぎるよ。
人の一生は、何かをしようとするには短すぎるけど、何もしないのには長すぎるってどこかで読んだ気がする。
私は何もしようとしないでただ死にたがってるだけだから長く思えるんだよね。
でも死にたい以外に自分の望みが見つからないんだ。
例えば今だったら、小腹がすいたから遅い昼食でも食べたいかもなぁとかそのくらいなら見つかるんだけど。
ああくだらない。
だけどそんな原始的な欲求だけが私を生かし続けるんだ。